2020年12月27日(日)のサンデージャポンにて、M-1 2020で優勝したマヂカルラブリーのネタが「漫才か否か」論争に対し、爆笑問題・太田光さんが自論を述べています。
太田光:漫才とはこういうものなんて誰も定義なんかないんですから。そもそも、最初漫才って言ったのは三河万歳とか音を使ったりとかね。例えば、桂子・好江師匠なんか三味線だったり。ああいうのから近代漫才になって、エンタツアチャコとか、その辺から漫才っていうのが”しゃべくり”だってことになったけど、漫才ブームで全部ぶち壊して、型が全部ないわけです、ツービートもB&Bもザ・ぼんちも。あんなの漫才でも何でもないっていう、いままでのあれ(流れ)で言えばね。だから、漫才っていうのはこういうものっていう規定されることを漫才自体が拒んでいるわけだから。あんまり意味がないよね、漫才かどうかなんて言うことはね。最近ものもだから、漫才って。歌舞伎や能や狂言とはまた違うからね、型があるわけじゃないから。
TBS 2020年12月27日 サンデージャポン
漫才は何でもあり
たしかに、漫才にはいわゆる「型」というものは存在しません。相羽秋夫著『上方漫才入門』によると、『シンプルな会話体を基本とすることから、演者の個性に合わせ、音曲、踊り、物真似など、ネタ中に「何をやっても許される」自由な演芸形式』とあることから、M-1 2020でマヂカルラブリー披露したネタは「漫才」であると言えます。
Wikipedia – 漫才
漫才とコントの違い
「マヂカルラブリーのネタは漫才ではなく、コントではないか。」という意見もあるようですが、同じく相羽秋夫著『上方漫才入門』によると、『漫才は基本的に、演者が「演者自身」として発話し、その会話の流れによって観客の笑いを呼び起こそうとする演芸であり、その点で、何らかの役柄や舞台設定を、扮装や簡単なセットによって提示するコントとは異なる』とあります。M-1でマヂカルラブリーが披露したネタには当然ですが、その役柄の扮装や舞台となるセットはありません。つまり、マヂカルラブリーのネタはコントではなく、漫才と言えるでしょう。
Wikipedia – 漫才
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